どうも、草場です。
「ライバルと差別化したい…でもどうしたらよいか分からない…」
こんな風に悩んでいませんか?
僕も差別化にはかなり苦労したので、この気持ちは痛いほど分かります。笑
でも、差別化戦略って、難しそうに見えて意外とシンプルなんですね。
なので、この記事では、
こういったことについて、具体的に解説していきます。
それでは早速内容に入っていきましょう!
■目次
差別化戦略って何?
差別化戦略とは「ライバルとの違いを作ることによって、競合優位性を築く戦略」のことです。
ただし、、、
よくある間違いですが、「差別化=違いを作る」という浅い考えだと、失敗してしまいます。
なぜなら、違いがあるだけでは売れないからです。
例えば、炊飯器を作っている会社があったとします。
「他社との違いを作ろう!」と思って、ごはんが炊けたタイミングでクラッカーが鳴る炊飯器を開発したらどうなるでしょうか?
確かに圧倒的な”違い”はありますが、「この違いがあるから買おう!」とはならないですよね。笑
つまり、お客さんが「そうそう、それ欲しかったんだよね!」と思うような差別化ができなければ、違いがあっても売れないということです。
なので「差別化戦略=ライバルと違いを作る戦略」という考え方は今すぐゴミ箱に捨ててください。
大事なことは、ライバルを見るのではなく、お客さんを見ることです!
誰も本当のことを教えていませんが、差別化戦略とは『ポジショニングして、コンセプトを作って、USPを打ち立てる』
この一連のことを指します。
なので、ポジショニングやコンセプトがしっかり出来ていない状況で、差別化してもお客さんに振り向いてもらえません。
差別化戦略を成功させる3つのポイント
ここからは差別化戦略を成功させる3つのポイントについて解説していきます。
この3つのポイントを抑えるだけで、その他大勢のライバルに埋もれなくなります。
また、多くの人が知らず知らずのうちに犯してしまっているミスも回避することができるので、ぜひ読んでみてください。
差別化戦略を成功させるポイントは以下の3つです。
- 「差別化=違いを作る」ではない
- ライバルを潰す戦略ではない
- 機能的価値だけで差別化するな
それぞれ解説していきます。
差別化戦略のポイント1.
「差別化=違いを作る」ではない
先程で解説してきたように「差別化戦略=違いを作る戦略」ではありません。
「違いがあるから、私これ欲しい!」とはなりませんよね?
お客さんが「お金を出してでも欲しい!解決したい!」となっている市場。この中で差別化することが大事なんですね。
そして、差別化戦略とは『ポジショニングして、コンセプトを作って、USPを打ち立てる』という一連の流れであることを理解しておきましょう。
(詳しくは下記の「9割が知らない…差別化戦略の本当のやり方とは?」で解説しています。)
差別化戦略のポイント2.
ライバルを潰す戦略ではない
多くの人が勘違いしていますが、差別化戦略とは「ライバルを潰すための戦略」ではありません。
「戦略」とは「戦いを省略する」と書くように、無駄な戦いはそもそも行いません。
つまり、差別化戦略は、ライバルとバチバチ争うということではなく、そもそも戦わずに勝つために行うものなんですね。
例えば、僕の家の近くには、以下の2つのスーパーがあります。
どちらも同じスーパーですが、「価格」や「安全性」に違いがあります。
「無添加・オーガニックのスーパー」は、このエリアで”安心安全のスーパー”という独自のポジションを築いています。
「価格が高くても安全な食品を選びたい」って人をターゲットにしているので、「普通のスーパー」とお客さんの奪い合いをすることもありません。
このように、差別化することができれば、ライバルと無駄な競争をすることなく、上手く棲みわけができます。
差別化戦略のポイント3.
機能的価値だけで差別化するな
差別化の方法は、以下の2パターンに分けることができます。
1. 「機能的価値」で差別化する
2. 「感情的価値」で差別化する
「1. 機能的価値」とは、その名の通り、機能面における価値・スペックのことです。(※数値化可能)
例えば、パソコンを選ぶときに、液晶サイズ、メモリ容量、重さなどを比較すると思います。
これが「1. 機能的価値」ですね。
ただ、この機能的価値だけで差別化するだけでは足りません。
なぜなら、スペックや機能はマネされるものだからです。
そこで大事になってくるのが「2. 感情的価値」です。
「2. 感情的価値」とは、感情に訴えかける価値のことで、数値化することはできないものです。
例えば、AppleのMacには、以下のように感情的価値がたくさん盛り込まれています。
このように、「機能的価値」だけでなく、「感情的価値」で競合他社と差別化を図った結果、「Apple信者」が何万人、何千万人も生まれました。
(※「Apple信者」とは、Appleが出した製品なら、高くても比較せずに買う人たちのことです)
ここまでをまとめましょう。
機能やスペックで差別化しても、結局はマネされてしまうので、「感情的価値(キャラ、性格、理念、使命)などで差別化することはできないか?」という視点を持つことが、これからの時代は重要になります。
この差別化戦略は絶対にやるな!破滅へとつながる差別化とは?
差別化のやり方は色々ありますが、絶対にやってはいけない差別化戦略があります。
何だと思いますか?
・・・
・・・
この答えは「安さ」で差別化することです。
なぜなら、値下げ戦略には、疲弊しか待ち受けていないからです。
かつて僕はベンチャー企業(Web広告代理店)で働いていましたが、このとき会社は「安さ」で差別化してしまっていました。
その結果、社員はみんな疲弊しきっていましたし、誰も幸せそうではありませんでした。
このように安さをウリにすると、破滅しか待っていません。
安さで勝負できるのは、ユニクロや、トップバリュのように”規模の経済”を発動させることができる巨大企業だけです。
規模の経済とは「たくさん仕入れすることにより、仕入れ料金を安くする」ことですね。
ようするに、この”規模の経済”を使うことができない、小さな会社が「安さ」をウリにしようと思ったら、自分の賃金や労働時間を安く切り売りするしか戦う方法がありません。
なので、小さな会社や、一人起業家なら、「安さ」で差別化するのは絶対にやめて下さいね。
9割が知らない…差別化戦略の本当のやり方とは?
これまで話してきたように「差別化戦略=違いを作る戦略」ではありません。
差別化戦略とは『ポジショニングして、コンセプトを作って、USPを打ち立てる』という一連の流れのことを指します。
この差別化戦略の方法を、順を追って分かりやすく解説しますね。
差別化戦略のステップ1.
ポジショニングを行う
まずはポジショニング(陣地取り)を行います。
ポジショニングとは「見込客の頭の中にサービスを位置づける」ということです。
簡単にいうと「見込客に『〇〇といえば△△』と思ってもらうこと」ですね。
このポジショニングを間違ってしまうと、川の流れに逆らってボートを漕ぐのと同じように、一生懸命頑張っても、売上が伸びていきません。。。
ただ、どうやってポジショニングを行うんですか?
ポジショニングするために、市場の中でNo.1のポジションを陣取る必要があります。
というのも、人間はNo.1以外は忘れてしまう生き物だからです。
例を挙げましょう。
じゃあ、2番目に高い山って何でしょうか?
このように見込客の頭の中にこびりつけるためには、No.1ポジションを獲得することが大切なんですね。
具体的なポジショニングの作り方に関しては「ポジショニングの作り方とは?簡単5ステップでポジションをとる方法を解説!」という記事を参考にしてみてください。
差別化戦略のステップ2.
コンセプトを作る
ポジショニングを行ったら、次にコンセプトを作ります。
なぜ、コンセプトを作るのかというと、ポジショニングしただけだと、「誰に?」「どんなBefore→Afterを提供しているか?」分からないからです。
イメージでいうと、コンセプトはポジショニングした陣地に建てる「建物」のようなものです。
「建物(コンセプト)」を立てることで、見込客は「このサービスは、誰の?、どんな悩みを解決するか?」を一瞬で理解することができます。
ちなみに、この「誰に?」「どんなBefore→Afterを提供するか?」というコンセプト部分が魅力的でなければ、差別化できたとしても残念ながら売れません。
これは記事冒頭で紹介した「クラッカー付きの炊飯器」の例と同じですね。
売れるコンセプトの作り方は「売れるコンセプトの作り方とは?」という記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
差別化戦略のステップ3.
USPを作る
コンセプトが作れたら、USPを打ち立てます。
USP(Unique Selling Proposition)の略語で、日本語訳にすると「独自のウリ」のことです。
USPは「コンセプト」を煮詰めていって、究極の一言まで昇華させたものになります。
なぜ、USPを作る必要があるのかというと、魅力的なコンセプトを作れたとしても、「競合ライバルではなく”あなた”を選ぶ理由」がなければ選ばれにくくなるからです。
USPはイメージでいうと、「コンセプト」の上に建てる「旗」です。
コンセプトの上に旗をぶち立てることによって、見込客が遠くにいたとしても、一瞬で「誰に、どんなサービスを提供しているか?」を理解することができます。
USPの作り方は「USPの作り方とは?簡単3ステップでライバルと差をつけろ!」という記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
でも、この『ポジショニングして、コンセプトを作って、USPを打ち立てる』という一連の流れはビジネスの肝になってくるので、ぜひしっかりと取り組んでもらえればと思います。
ちなみに、この差別化戦略の具体的な事例は、「ポジショニング戦略とは?事例10個をドサッと解説!」という記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
差別化のやり方【まとめ】
そもそも、差別化戦略とは『ポジショニングして、コンセプトを作って、USPを打ち立てる』ということを指します。
差別化する上で押さえておくべきポイントは以下の3つになります。
- 「差別化=違いを作る」ではない
- ライバルを潰す戦略ではない
- 機能的価値だけで差別化するな
そして、差別化のやり方は以下の3ステップで進めていきましょう。
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。