どうも、集客コピーライターの草場です。今回は「マーケティングの基礎!正しいペルソナの作り方」というテーマでお話していきます。
あなたは、
といった悩みを持っていませんか?
こういった悩みを根本から解決する「ペルソナマーケテティング」について、今回は解説していきます。
この記事では「ペルソナの作り方」はもちろんですが、
といった内容も話しています。
これから話していく内容は「大企業」から「個人事業主」まで、ビジネスで成功するためには重要な内容なので、ぜひチェックしてみてください。
それでは早速内容に入っていきましょう!
■目次
ペルソナ/ペルソナマーケティングとは?
ペルソナとは、「あなたのビジネスにおいてターゲットとなる『たった一人の』架空のお客様像」のことです。
言い換えるなら「あなたのビジネスにおいて最も”重要”かつ”象徴的”な顧客像」です。
あなたは、ONE PIECEという少年漫画をご存知でしょうか?
(引用元:https://one-piece.com/)
作者の尾田栄一郎さんは「ペルソナ」を上手く使って漫画を書いています。
尾田さんは、「始めに初期設定(いわゆるペルソナ)を決めたら、あとは舞台さえ用意すれば、勝手にそのキャラクター達が動き出してくれる」と言っていました。
例えばルフィーだったら、
年齢:19歳男
身長:174cm
好物:肉
性格:底抜けの楽観主義者。バカ正直。理論的な話は苦手。冒険好き。「夢・信念・仲間」のためなら死をも恐れない。
という感じのペルソナを最初に設定しておきます。
そして、「仲間が悪党に誘拐された」といった状況を尾田さんが設定すれば、あとは勝手にルフィが動き出して、自然とストーリーが紡(つむ)ぎ出されていくのです。
このルフィのペルソナの場合、「仲間を助けるために、危険を恐れず行動する」ということが容易に想像できますよね。
このように、具体的にペルソナを作れば、そのペルソナに命が芽生えるので、容易に行動パターンを予想することができます。
しかし反対に、ルフィのキャラクターが「19歳男性」というように、超ざっくりとした初期設定(ペルソナ)だった場合どうでしょうか?
これだとぼんやりとしすぎて、何もストーリーが動き出しません。
マーケティングもコレと全く同じです。
一人のリアルな架空の顧客像を作ることで、
といったことが想像しやすくなるので、結果的にマーケティングの成功率が高くなるのです。
このように、たった一人のペルソナを作り、そのペルソナに刺さるサービス提供・プロモーション戦略を行っていくことを「ペルソナマーケティング」と言います。
確かに、ペルソナだけに刺さるマーケティングをすると、その他大勢を取りこぼしているように感じるかもしれません。
しかし、実際は全く逆で、ターゲットを絞れば絞るほど、お客さんを獲得することができます。
なぜなら、ターゲットを広くすればするほど、
というように色々盛り込んでいってしまい、言いたいことがぼやけてしまい、結果的に誰にも響かないメッセージになってしまうからです。
そして、そもそもペルソナは特別(ユニーク)な一人を作るのではなく、ある程度の一般化された一人を作るので、この一人に向けてメッセージを発したとしても、結果的に数百人、数万人を惹きつけることができます。
ですので、むしろ一人のペルソナに向かってサービスを提供するくらい絞りこんだ方が良いでしょう。
ターゲットを絞ったほうが良い詳しい理由は、「ターゲティングとは│3つの成功事例と具体的な戦略を徹底解説!」という記事で解説しているので参考にしていただければと思います。
ちなみに、マーケティング用語で「ターゲット」という言葉があります。「ペルソナ」と「ターゲット」は概念が似ており、勘違いしている人も多いので、こちらに簡単にまとめました!
なぜマーケティングをする上でペルソナが必要なのか?
マーケティングをする上でペルソナ設定が欠かせない理由は、次の3つが挙げられます。
- ユーザー視点でサービスを提供できるから
- マーケティングの戦略が立てやすいから
- 社内で共通認識を持つことができるから
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ペルソナが必要な理由1:ユーザー視点でサービスを提供できるから
ペルソナが必要な理由の1つ目は「ユーザー視点でサービスを提供できるから」です。
ペルソナが定まっていなければ、どんなサービスを提供したら、ユーザーが喜んでくれるかイメージすることができません。
例えば、「30代女性が喜びそうなプレゼント買ってきて」と友達から頼まれたら何を買いますか?
きっと、どんなプレゼントを買えば良いか迷うはずです。
でも、もし仮に
といった人にプレゼントを買ってくるとなれば、なんとなくどんなものを買えば喜ぶかイメージできますよね?
このようにペルソナを設定することで、「どんなサービスがお客さんの心を鷲掴みするのか?」がイメージしやすくなるので、結果的に良いサービスを提供することができるのです。
ペルソナが必要な理由2:マーケティングの戦略が立てやすいから
ペルソナが必要な理由の2つ目は「マーケティングの戦略が立てやすいから」です。
これは当たり前ですが、ターゲットが明確に決まれば、
といったことをバチッと決めることができます。
(この辺の話は「マーケティングとは? 基礎知識と押さえるべき3つのポイント」という記事を読んでいただければ、参考になると思います。)
もし仮に、ターゲットやペルソナを明確に決めていなければ、誰にも刺さらない曖昧なメッセージを作って、広告費を垂れ流すといったことにもなりかねません。
このようにペルソナを事前に決めておくことで、無駄なマーケティングを未然に防ぐことができるんです。
ペルソナが必要な理由3:社内で共通認識を持つことができるから
ペルソナが必要な理由の3つ目は「社内で共通認識を持つことができるから」です。
ペルソナを設定しておけば、社内で商品企画やマーケティング会議を行うときでも、スムーズに話が進んで結論までたどりつくことができます。
なぜなら、メンバー達が頭の中で描いている「お客さん像」がブレないからです。
もし仮に、「ターゲットは30代女性」というように、お客様像がざっくりとしていたら、メンバー同士で認識のズレが生じてしまいます。例えば、Aさんは「34歳のキャリアウーマン」を想像しているかもしれませんが、Bさんは「39歳の専業主婦」を想像しているかもしれません。
このような認識のズレを無くすためには、ペルソナを把握しておくことが重要です。
マーケティングをする上でペルソナを作るデメリットとは?
マーケティングをする上で、ペルソナを作るデメリットは「ペルソナを作る作業が煩雑(煩雑)」ということです。
なぜなら、ペルソナを作るときは「既存顧客のインタビュー」や「市場のリサーチ」などを繰り返し行い、「代表的な一人の顧客」を練り上げて行く必要があるからです。
また、市場は常に変化しているので、一度作ったペルソナは定期的にアップデートしていく必要もあります。
ただ、そういった手間を考慮しても、ペルソナを作るメリットの方が圧倒的に大きいでしょう。
マーケティングをする上で欠かせない!ペルソナの作り方
お待たせしました!
ここからはいよいよペルソナの作り方を解説していきます。
ペルソナを作る手順の概要は以下の3ステップになります。
- リサーチ、リサーチ、リサーチ
- 集めた情報を整理して、共通項を抜き出す
- そこから物語を作る
それぞれ詳しく説明していきましょう。
ペルソナの作る手順1:リサーチ、リサーチ、リサーチ
ペルソナを作る1つ目のステップは「リサーチ」です。
ここでのリサーチがペルソナを作る上で肝になってきます。
なぜなら、「既存のクライアント」や「市場」のリサーチを適当にやってしまうと、独りよがりなペルソナが出来上がってしまうからです。
また自分の頭の中だけでペルソナ設定を行ってしまうと、バイアス(考えの偏り)がかかってしまいます……。
じゃあ、どうやってリサーチするのか? というと、既存クライアントにインタビューしたりアンケートとったりするのが一番良いです。
なぜなら、すでにあなたのサービスを選んでいる人達なので、その人達の共通点を知ることができれば、マーケティングする上で、めちゃくちゃ役に立つからです。
中でも、「利益の高いお客さん」もしくは「好きなお客さん」を最低5人ピックアップしてリサーチするのが良いでしょう。
(嫌いなお客さんのペルソナ像を作ってしまえば、その人が反応するプロモーションやセールスメッセージを作るため、嫌なお客さんがどんどん引き寄せられてしまうからです…。)
具体的なリサーチ内容はこちらになります。
【特徴】
【悩みに関して】
【思い込み】
【意思決定】
これらをリサーチするときのポイントとしては、行動そのものに注目するのではなく、「なぜその行動をとっているのか?」という、行動の裏側に隠れた感情を読み取るようにしましょう。
上記のリサーチ項目は、こちらのエクセルシートにまとめているので、ダウンロードしてお使いください。
ペルソナの作る手順2:集めた情報を整理して、共通項を抜き出す
ペルソナを作る2つ目のステップは「集めた情報を整理して、共通項を抜き出す」です。
先ほど書き出したデータを見てみてください。何か共通する項目はありませんか…?
例えば、
などと、何かしらの共通点が出てくると思います。
こういったを抜き出していきましょう。
リサーチしたものの中でも、特に、
といった部分の共通点は必須で抜き出すようにしましょう。
なぜなら、こういった感情の部分を把握していなければ、売れるセールスレターやLPを作ることができないからです。
人間は「感情で買って、論理で正当化する」生き物です。
ですので、売れるプロモーションを実施するには、まずはお客さんの感情に寄り添って、そこからさらに感情を動かす必要があります。
このように感情に訴えるかけるためには、お客さんの「恐れ」「不満」「欲望」を把握しておくことが欠かせません。
ペルソナの作る手順3:そこから物語を作る
ペルソナを作る3つ目のステップは「そこから物語を作る」です。
物語を作る理由は、手触りがある生身の人間のように、ペルソナを仕上げるためです。
例えば、箇条書きで「趣味:野球観戦」といった情報を受け取ったとしても、共感は生まれませんよね。
でも、「20歳のころ友達に無理やり連れていかれた野球の試合で、イチローのホームランボールをキャッチしたことがキッカケで野球にハマりました」といった背景のストーリーを知ることができれば一気に共感できるはずです。
これと全く同じで、ペルソナマーケティングを効果的に行っていくためにも、「物語」を作ることが重要です。
物語(ストーリー)を加えたペルソナはこのようになります。
(引用元:カイロスマーケティング)
ちなみに、ペルソナは突き詰めればその人になりますが、特別な1人を作り上げるわけではありません。もし仮に特別な1人にしてしまうと、お客さんはその人しか居なくなります。
なので、一人を作ることには変わりませんが、ある程度一般化するようにしましょう。
ペルソナマーケティングで「売上42億円」まで急成長した成功事例
ペルソナマーケティングの有名な成功例として、スープストックが挙げられます。
スープストックは「食べるスープ」というコンセプトで、全国に展開している飲食チェーンです。
この成功の裏側にはある女性がいました…。
その女性の名前は「秋野つゆ」さんです。お察しの通り彼女が、スープストックのペルソナです。
「秋野つゆさん」の名前の由来は、空きのつゆ、つまり容器が空っぽになるくらい美味しいスープだからなのかな? と勝手に想像してみたり。。。
「秋野つゆさん」はこのような人物像です。
名前 | 秋野つゆ |
年齢&性別 | 37歳女性 |
住まい | 都内在住 |
家族構成 | 独身か共働きで経済的に余裕がある |
仕事 | 都心で働くバリバリのキャリアウーマン |
性格 | 社交的 |
好き嫌い&特徴 | 自分の時間を大切にする |
シンプルでセンスの良いものを追求する | |
個性的でこだわりがある | |
装飾より機能を好む | |
フォアグラよりレバーを好む | |
プールに行ったらいきなりクロールから始める |
本当はもっと細かく作り込まれていますが、ここで紹介するのは「ほんの一部分」です。
スープストックは、この「秋野つゆ」というたった一人のお客さんに向けて、「メニュー」「値段」「立地」「値段」「店の装飾」「会社のロゴ・文字」を作りました。
例えば、
ようするに、「秋野つゆ」目線でみたときに「この店魅力的だな〜!」と思ってもらうように、すべて設計したんです。
その結果、スープストックトーキョーは創業わずか10年で、売上高42億円に達し、店舗数も54店舗まで増やすことができました。
また、ペルソナを作ることは、ブランディングの立ち位置から見ても理にかなっています。
なぜなら、世界観を統一することができるからです。
先ほどの成功事例でいうと「秋野つゆ」というたった一人を設定することで、「立地・メニュー・店舗の雰囲気・ロゴ」などすべてにおいて統一された世界観を作ることができています。
これはディズニーランドでも同じです。ディズニーの中からは、外のビルや建造物が見えない作りになっていますが、これによって「ディズニーランド=夢の国」という世界観を守ることができています。
このように「統一感」はブランディングするにあたって、重要なパーツになるので、ペルソナを作ることでブランディング向上にも繋がります。
「マーケティングの基礎!正しいペルソナの作り方」のまとめ
長々と記事を書いてきましたが、この記事「マーケティングの基礎!正しいペルソナの作り方」の内容を3分で分かるようにまとめます!
今回は「ペルソナとは何なのか?」ということを説明した上で、「ペルソナマーケティングのメリット」についてお伝えしました。
- ユーザー視点でサービスを提供できるから
- マーケティングの戦略が立てやすいから
- 社内で共通認識を持つことができるから
また、その後は、具体的なペルソナの作り方を解説していきましたね。
ペルソナの作り方は以下の3ステップです。
- リサーチ、リサーチ、リサーチ
- 集めた情報を整理して、共通項を抜き出す
- そこから物語を作る
これらの手順を踏んでいけば、ペルソナを作ることができます。
ただ注意点としては、
といったことが挙げられます。こういった間違いをしてしまわないためにも、実際のお客さんを起点としてペルソナを作るようにしましょう。
また、一度ペルソナを作ったら終わりではありません。市場は常に少しづつ変化していっているので、定期的にペルソナをアップデートしていくようにしましょう。
それでは今日はこの辺で失礼いたします。