どうも、集客コピーライターの草場です。今回は「【保存版】分かりやすい文章を書くコツをまとめ」というテーマでお話していきます。
さて、今回お話していくのは「分かりやすい文章」についてです。
このテーマは自分でビジネスをやっているなら、必ず押さえておきたい内容です。なぜならビジネスをする上で欠かせないインターネットは文章で構成されている世界だからです。
「いやいや、これからは動画の時代でしょ!」というふうに思ったかもしれませんが、作った動画をクリックして視聴してもらうためにも、紹介文が必要になってきますよね?
ですので、動画の時代が到来したとしても、文章力は欠かせません。ビジネスにおける「文章力」は、私たちにとっての「水や空気」と同じくらい無くてはならないものです。
もしあなたが今「文章を書くのが苦手……」「文章に自信がない……」と思っていたとしても安心してください。理系出身の僕は文章を書くことがかなり苦手でしたが、今では文章を使った仕事ができています。
ようするにコツを掴んで、練習すれば誰でも上手くなります。
また、最近「コピーライティング(人を動かす文章術)を学ぶのが良い!」といったことをよく聞きますいますが、そもそも分かりやすい文章が書けていなければ全く意味がありません。
だって「分かりにくい文章」だったら誰も読んでくれませんし、当然人を動かすこともできません。
そこで、今回はコピーライティングの土台部分にもなる「分かりやすい文章を書くコツ」や「文章を理解するときの脳内の仕組み」を詳しく解説していきます。
今回の記事を読めば、文章を読んでいる時に「脳内で何が起きているのか?」ということが理解できるので、文章テクニックを自分で生み出すこともできるようになります。
それでは早速内容に入っていきましょう!
■目次
分かりやすい文章を書くために必ず知っておくべきこと
「分かりやすい文章を書くコツ」を話す前に、必ず知っておいて欲しいことがあります。
それは何かというと「文章を読んでいるとき、脳内でどんな作業が行われているか?」ということについてです。
この根本のロジックを理解することができれば、「文章を上手く書くコツ」は自分で生み出すことができます。
反対に「脳内で理解するまでの流れ」が理解できていなければ、無数にあるテクニックに対して「なんでそうするのが有効なのか?」という部分が分からないので、テクニックに振り回されてしまいます。
なので、まずは「『受け取った情報』を脳内で理解するまでの流れ」を説明していきます。
文章を読んで脳内で理解するまでの流れ
ここからは「『受け取った情報』を脳内で理解するまでの流れ」について話していきます。
そのまま説明すると小難しい話になってしまうので、例えを使いながら説明しますね。
「文章」でも「話の内容」でも情報を受け取ると、まずはじめに「脳内関所」と呼ばれる場所で情報がチェックされます。
この「脳内関所」では、入ってきた情報を一時的にとどめて、
というように情報を噛み砕いたり、審査が行われています。
この「脳内関所」の審査が楽な文章が分かりやすい文章になります。反対にここでの仕事量が多ければ多いほど「脳内関所」に負荷がかかり、分かりにくい文章になってしまうのです。
ちなみに、脳内関所でチェックされた情報は、最終的に「記憶のデータベース」に送られて、この瞬間「話が分かった」となります。
ここまでをまとめると、脳内関所の仕事量が少なくなるような文章を書くことが、分かりやすい文章を書くコツだということです。
脳内関所はどんな仕事をしている?
分かりやすい文章を書くためには、この脳内関所の仕事量を減らしてあげることがポイントになるんでしたね。
ですので、ここからは「脳内関所で、どんな仕事が行われているか?」について話していきます。
「脳内関所」では、この5段階の審査が行われています。
それぞれの詳しい内容は後ほど説明していきますが、「分かりやすい文章」を書くためには、これらの5つの作業量を減らすような文章を書く必要があります。
ですので、ここからは「脳内関所」の1〜5の仕事に関して、それぞれの作業量を減らすためのテクニックを解説していきます。
正直めっちゃ長い文章ですので覚悟して読んでください…笑
初めにこちらの図で全体像を掴んで、読むことをおすすめします。
それでは早速、詳しくみていきましょう!
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の1】
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の1】について話していきます。
おさらいになりますが、脳内関所の1つ目の仕事は「①(記憶のデータベースを参照して)どんな話題か判断する」でしたよね? この仕事を軽くするためのテクニックをこれから説明していきます。
と、その前に、脳内関所の「①どんな話題か判断する」という作業について補足説明します。ここでは入ってくる情報に応じて、今までの記憶の貯蔵庫の中から該当カテゴリーを選ぶ作業を行います。
例えば、「音楽」の情報が入ってきたら、「車の運転」のカテゴリーでなく、「音楽情報」のカテゴリーを選びます。
脳内関所が「どのカテゴリーの話なのか?」が決定できていない状態で、追加の情報がどんどん入ってくると、分かりにくい文章になってしまいます。
文章に『見出し』があると、分かりやすい理由は、この脳内関所の仕事量を減らしているからです。
さて前置きが長くなってしまいましたが、「『①どんな話題か判断する』という脳内関所の仕事」を簡単にするためのコツを4つ紹介していきます。
分かりやす文章のコツ1-1:文章の最終目的を意識する
分かりやすい文章を書くための1つ目のコツは「文章の最終目的を意識する」です。
これは、文章を読んでもらって、読者に
ということを考えてから文章を書きましょうということです。
なぜなら、書き手が「何を伝えたいのか?」分かっていなければ、読み手が文章を読んだ時によく分からないのは当然だからです。
ですので、まずは「何を伝えたいのか?」を考え、話の要点をピックアップしてから、文章を書くようにしましょう。
分かりやす文章のコツ1-2:概要を先に示す
分かりやすい文章を書くための2つ目のコツは「概要を先に示す」です。
なぜなら、先に概要を示すことで、全体像が見えるからです。(脳内関所が「どんなテーマで、どんな内容の話か?」ということを理解しやすくなります。)
これはジグゾーパズルをイメージすれば分かりやすいです。
文章を読んで理解する過程は、ジグゾーパズルを組み立てることと似ています。
文章の概要は、パズルの全体の絵柄を表しているパズルボードと同じです。概要を先に伝えておけば、読み手は一個一個のピースを受け取ってボードに置いていくようにスムーズに文章を理解することができます。
この概要を示すということは、すべらない話で有名な「兵頭さん」も良く使っています。
この動画で兵頭さんは「ものっ凄い悪い子供見たときの話しなんですけど…」と、最初に概要を伝えていますよね?
これと同じで、文章を書くときも、先に概要を説明するようにしましょう。
分かりやす文章のコツ1-3:要点を先に、詳細は後に書く
分かりやすい文章を書くための3つ目のコツは「要点を先に、詳細は後に書く」です。
なぜなら、先ほどのパズルボードの例と同じで、全体像や結論が先に分かっていれば、これからどんな内容なのか理解しやすいからです。
この「要点を先に、詳細は後に書く」を違う確度から説明すると、
ということになります。
そして、この要点を先に書くということは、文章全体でも気を付けていきますが、段落単位でも同じように心がけましょう。
なぜなら、段落の初めに「その段落で伝えたい結論」があることで、読み手は理解しやすいからです。
ちょっとイメージしずらいかもしれないので、図を使って分かりやすく解説しますね。
「文章全体の要点を含む段落を『主要段落』」。「段落の要点を表すセンテンスを『主要文』」と呼ぶようにします。
そうすると、文章全体では「主要段落」が最初に来ます。そして、1つの『段落』の中では「主要文」が最初に来ます。(下記の図を参考にしてください)
この「主要段落」や「主要文」は、先ほどのジグゾーパズルの例でいうと、まさにパズルボードの役目を果たしています。
このパズルボードがあることで、読み手は「こんなことを伝えたいんだな~」と先に知ることができるため、理解しやすくなります。
あ、あと、長い文章では最後にもう一度要点をおさらいすることで、読み手の理解度をさらに深めることができます。
分かりやす文章のコツ1-4:不必要な情報は書かない
分かりやすい文章を書くための4つ目のコツは「不必要な情報は書かない」です。なぜなら、不必要な文章があれば、話しの要点を掴むのが難しくなるからです。
じゃあ、「どうやったら不必要な情報をカットすることができるか?」についてここから話していきます。
先ほど解説した「主要段落」や「主要文」はそれぞれ冒頭に置かれます。
そして、それ以外の段落やセンテンスは「言いたいこと(要点)」を支援する役割を担っています。ここではそれらを「支援段落」「支援文」と呼ぶようにします。
図で表すと以下のようになります。
「分かりやすい文章」にするためのコツは、できるだけ「主要段落」「主要文」と「支援段落」「支援文」だけで構成して、それ以外の無駄な文章を含まないようにするのがコツです。
最初から、これを意識して書くのは難しいので、書いた後に推敲(すいこう)を行いましょう。そうすることで、雑音のない分かりやすい文章に仕上げることができるようになります。
このパートのまとめ
このパートでは、脳内関所の1つ目の作業「①どんな話題か判断する」を楽にするコツを4つ紹介しました。
2.概要を先に示す
3.要点を先に、詳細は後に書く
4.不必要な情報は書かない
ざっくりまとめると、書き始める前に「伝えたいことや要点」をはっきりさせます。そして、書くときも要点を先に書いて、詳細は後に書きましょう。
また、雑音のないスッキリとした文章を書くためには、できるだけ「主要段落」「主要文」「支援段落」「支援文」だけで構成して、それ以外の無駄な文章を含まないようにしましょう。
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の2】
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の2】について話していきます。
おさらいになりますが、脳内関所の2つ目の仕事は「②情報を分解する」でしたよね? この仕事を軽くするためのテクニックをこれから説明していきます。
と、その前に、脳内関所の「②情報を分解する」という作業のおさらいです。
ここでは「大きなサイズの情報」を理解するために、小さく分解しています。
例えるなら『脳内関所』はビール瓶と同じような構造になっています。
「水(情報)」を「ビール瓶(脳内関所)」に入れることを想像してみてください。一気に「水(情報)」を入れると、入口が狭いので溢れてしまいます。ですので、一度に多くの量を入れるのではなく、適量を慎重に注いで行くことが大事なんです。
短い文章が分かりやすい理由は、情報を先に分解してあげておくことで『脳内関所』の負担が少なるからなんです。
さて、ここからは「『②情報を分解する』という脳内関所の仕事」を簡単にするためのコツを3つ紹介していきます。
分かりやす文章のコツ2-1:適度に改行・空白行を入れる
分かりやすい文章を書くための1つ目のコツは「適度に改行・空白行を入れる」です。
文章を書くときは適度に「改行」や「空白行」を入れたりして、情報を分解しましょう。そうすることで頭にスーッと入ってくる文章を書くことができます。
たまに改行が全くない「ワンピースに出てくるポーネグリフみたいな文章」を見ますが、あれは読む気がなくなるので止めておきましょう。
(ワンピースのポーネグリフ)
分かりやす文章のコツ2-2:「。」「、」を使って、センテンスを短くする
分かりやすい文章を書くための2つ目のコツは「『、』『。』を使って、センテンスを短くする」です。
1文は短くするように心がけましょう。なぜなら、長い文章は脳内関所を通過するときに負荷が大きくかかるからです。
※『長い修飾語』を使う場合は「。」で文章を一旦区切ったり、「、」や「” ”」を使ってどこを修飾しているのか分かるようにしましょう。
分かりやす文章のコツ2-3:「1センテンス1メッセージ」を意識する
分かりやすい文章を書くための3つ目のコツは「1センテンス1メッセージ」です。
文章を書くときは「1センテンス1メッセージ」を心がけましょう。なぜなら、1文にとんでもなく多くの情報を詰め込んでしまうと、何が言いたいか分からなくなってしまうからです。
分かりやすい例を一つ挙げましょう。
「Aは、来週、高層ホテルの最上階で挙式することを発表する。」
↓↓1センテンス1メッセージに分割↓↓
良い例:
「Aは高層ホテルの最上階で挙式する。彼は来週そのことを発表する。」
また、1センテンス1メッセージは「文章」だけでなく、「文章のかたまり」でも同じことが言えます。つまり文章を書くときは、
を心がけて書くようにしましょう。
このパートのまとめ
このパートでは、脳内関所の2つ目の作業「②情報を分解する」を楽にするコツを3つ紹介しました。
2.「。」「、」を使って、センテンスを短くする
3.「1センテンス1メッセージ」を意識する
ざっくりとこのパートをまとめると、文章が長すぎると脳内関所の作業負担が増えるので、1文は短くしましょうということです。
そのために、「。」を使って文章を区切ったり、「、」を使って”かたまり”を分けましょう。
また、その際は1センテンス1メッセージを意識するようにしましょう。
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の3】
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の3】について話していきます。
おさらいになりますが、脳内関所の3つ目の仕事は「③情報を整理する」でしたよね? この仕事を軽くするためのテクニックをこれから説明していきます。
と、その前に、脳内関所の「③情報を整理する」という作業のおさらいです。
情報を整理するということは、脳内関所のメインの仕事です。
具体的にどんなことをやっているかというと、
といったことをしてします。
一言でいうなら、情報を整理して「相手が言いたいことは〇〇ってことか!」という部分を掴む作業をしています。
これは、泥や砂利の中から宝石の原石を取り出すような作業と同じです。ここで泥や砂利を取り除くことが不十分だと、「誤解」というミスが起こります。
さて、ここからは「『③情報を整理する』という脳内関所の仕事」を簡単にするためのコツを4つ紹介していきます。
分かりやす文章のコツ3-1:親子関係や並列関係を明示する
分かりやすい文章を書くための1つ目のコツは「親子関係や並列関係を明示する」です。
文章を書くときは、親子関連や並列関係が分かるように書きましょう。
そうすることで、脳内関所で情報を整理する作業量が減るので、文章の分かりやすさがグッと上がります。
こちらの図を見て頂ければ、親子関連や並列関係がイメージしやすいと思います。
上記でいうと、親子関係は「動物 – ライオン」や「動物 – シマウマ」といった関係です。一方、並列関係は「ライオン – シマウマ – キリン」といった関係になります。
じゃあ、具体的に親子関連や並列関係が分かるようにするにはどうするか? に関しては、これら3つが挙げられます。
分かりやす文章のコツ3-2:現在地を把握できるようにする
分かりやすい文章を書くための2つ目のコツは「現在地を把握できるようにする」です。
文章を書いて説明することは、「初めてテーマパークを訪れた人に、その中を案内すること」と似ています。
ディズニーランドでは入場するときに、こんな地図を貰いますよね?
この地図があることで、常に「全体図」と「自分の現在地」を把握し続けることができます。
文章もこれと同じで、
といったことをすることで分かりやすい文章になります。
具体的なコツとしては、「見出し」や「小見出し」を付けるようにしましょう。そうすることで、読み手は「今、読んでいるところは、文章全体のこのパートか!」と現在地を把握することができます。
分かりやす文章のコツ3-3:キーワードを作る
分かりやすい文章を書くための3つ目のコツは「キーワードを作る」です。
これは文章に「取っ手」を付けるイメージです。
大きな荷物でも『取っ手』があれば持ちやすいように、文章でも何度も説明する(持ち運びする)概念はキーワードを付けたほうが分かりやすいです。
余談ですが、このキーワード化するということは、セールスコピーライティングやコミュニティなどでかなり使えます。なぜなら共通言語を作ることで、その共通言語を知っている人同士の繋がりを強めることができるからです。
文章の中に斬新ではあるけれど、ちょっと複雑な主張があるときは、それに対して短い名前(キーワード)を付けるようにしましょう。
特に、繰り返し書く必要がある場合にキーワードを付けるのは効果抜群です。なぜなら毎回、同じ長い説明を『書くのも』、『読むのも』大変だからです。
例を挙げるとこんな感じです。
↓ ↓
「体脂肪率」
例2)
↓ ↓
「シックハウス症候群」
いかがでしょうか?
毎回これらのワードを長々と説明するよりかは、このようにキーワード化してあげた方が明らかに楽ですよね。
分かりやす文章のコツ3-4:読んでいて自然な語感にする
分かりやすい文章を書くための4つ目のコツは「読んでいて自然な語感にする」です。
文章を書いたら音読するのが良いでしょう。なぜなら実際に読んでみて、つっかえたり、語感が悪い部分が絶対あるからです。
こういう部分は、読み手も「読みにくいな〜」と思う箇所なので、文章を書いたら「音読してみて自然な語順」に修正するようにしましょう。
このパートのまとめ
このパートでは脳内関所の3つ目の作業、「③情報を整理する」を楽にするコツを4つ紹介しました。
2.現在地を把握できるようにする
3.キーワードを作る
4.読んでいて自然な語感にする
このパートをざっくりとまとめると、脳内関所が情報を整理しやすいように、見出しを付けたり、図を使って親子関係や並列関係を示すようにしましょうということです。
また、文章の中で読み手が迷子にならないように、常に「全体地図」と「現在地」が分かるようにしてあげましょう。
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の4】
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の4】について話していきます。
おさらいになりますが、脳内関所の4つ目の仕事は「④情報の意味を決定する」でしたよね? この仕事を軽くするためのテクニックをこれから説明していきます。
と、その前に、脳内関所の「④情報の意味を決定する」という作業を簡単におさらいしましょう。
脳内関所は処理した情報を、最終的に「記憶の貯蔵庫」のどの部分に格納するか決定します。この瞬間「意味が意味が分かった!」となります。
ちなみに「記憶の貯蔵庫」のどこに収納すればよいか分からない文章は、「分かりにくい文章」ではなく、「分からない文章」になってしまいます。
さて、ここからは「『④情報の意味を決定する』という脳内関所の仕事」を簡単にするためのコツを4つ紹介していきます。
分かりやす文章のコツ4-1:飛ばし読み耐性を付ける
分かりやすい文章を書くための1つ目のコツは「飛ばし読み耐性を付ける」です。
人はすべての文を最初から最後まで読むことはありません。あなたも、一言一句すべての文字を読むということは普段しないはずです。
ですので、「飛ばし読み」されても意味が分かる文章を書くようにしましょう。
具体的には、初めに『要点』を言って、理由や例などを示したあとで、最後にもう一度『要点』を言うようにしましょう。
「頭」と「お尻」に要点があることで、飛ばし読しされたとしても、理解しやすい文章になります。
分かりやす文章のコツ4-2:代名詞の指す先をはっきりさせる
分かりやすい文章を書くための2つ目のコツは「代名詞の指す先をはっきりさせる」です。
代名詞は文章を短くしてくれていますが、どの語を指しているのか、知っているのは書き手だけです。
なので、代名詞を使うときは、どこを指しているのか、第三者が見ても分かるようにしましょう。
代名詞を使う時のコツは「直前の文章、単語に対して使う」ということです。なぜなら「代名詞」と「代名詞が指すワード」があまりにも離れていると分かりにくくなるからです。
分かりやす文章のコツ4-3:具体的に書く
分かりやすい文章を書くための3つ目のコツは「具体的に書く」です。
具体的に書くためには、
の3つのテクニックがあります。
それぞれのテクニックの例を紹介します。
×:そのバッグは、とても重かったので運べなかった。
↓ ↓
○:そのバッグは30kg以上あったため、運べなかった。
×:それは予定よりも相当遅れていた
↓ ↓
○:それは予定よりも3週間程遅れていた
×:忘年会では、彼といろいろ話した。
↓ ↓
○:忘年会では、開発当時の苦労話などを彼と話、楽しかった。
×:彼はスポーツが好きです
↓ ↓
○:彼はアメフトが好きです。
[aside type=”warning”]【注意点】
「具体的に書け!」ということを説明してきましたが、具体的な話だけをし続けると、読み手は“木を見て森を見ず“状態になってしまう可能性があります。
下手すると「木」どころか「葉っぱの顕微鏡写真」ばかり見せているかもしれません…
なので、適度に抽象的な話も盛り込んでいくことが重要です。時々、読み手をヘリコプターに乗せ、空から森全体を見渡してもらうのです。
ようするに、具体的と抽象的のバランスをとって、「全体」と「部分」の間を行ったり来たりして説明しましょう。
[/aside]
分かりやす文章のコツ4-4:比喩(メタファー)を使う
分かりやすい文章を書くための4つ目のコツは「比喩(メタファー)を使う」です。
文章で「例え」を使うことで、こちらの複雑な意図を単純化し、読み手を一気に理解させることができます。
なぜなら「分かりやすい=既に持っている情報構造と照合しやすいこと」ということだからです。
例えば、フットボールアワーの後藤さんなんかはこれが上手いですよね。「例え突っ込み」をして、一気に読者の「分かる!」を引き出して、笑いに変えています。(改めてこんな風に解説するとサムいですが…)
このように、すでに頭の中にある分かりやすい例えを使われると、理解してもらいやすくなります。
このパートのまとめ
このパートでは、脳内関所の4つ目の作業「④情報の意味を決定する」を楽にするコツを4つ紹介しました。
2.代名詞の指す先をはっきりさせる
3.具体的に書く
4.比喩(メタファー)を使う
『自分の頭の中 ≠ 相手の頭の中』ということを理解しましょう。
そうすれば「代名詞の指すところの明確化」、「具体的に書く」がどれだけ大事かが分かるはずです。
また相手に一瞬で理解してもらうためには、「例え(メタファー)」を使うように心がけましょう。
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の5】
分かりやすい文章を書くためのコツ【其の5】について話していきます。
おさらいになりますが、脳内関所の5つ目の仕事は「⑤情報の論理性をチェックする」でしたよね? この仕事を軽くするためのテクニックをこれから説明していきます。
と、その前に、脳内関所の「⑤情報の論理性をチェックする」という作業を簡単におさらいしましょう。
ここでは、情報の内容が理にかなっているかどうかチェックします。
例えば、「腑に落ちない話」「論理的でない話」「納得できない話」だった場合は、脳内関所が拒絶します。
④まで通過した情報でも、作業⑤で不合格になった情報は「意味は分かったけど、主張が間違っていると思う」ということになります。つまり説得力が欠けている文章になります。
さて、ここからは「『⑤情報の論理性をチェックする』という脳内関所の仕事」を簡単にするためのコツを2つ紹介していきます。
分かりやす文章のコツ5-1:主張を「なぜなら」で補強する
分かりやすい文章を書くための1つ目のコツは「主張を「なぜなら」で補強する」です。
主張したら、必ず理由や証拠を提示するようにしましょう。なぜなら、そうしなかったら読者の頭の中に「?」が浮かんだままになってしまうからです。
この「なぜなら」というリカバリーをしなかった場合、読者は読んでいて非常にストレスを感じます。なので、主張をしたら必ず「なぜなら」で主張を補強するようにしましょう。
「じゃあ具体的にどこの主張を補強するの?」という話をここからしていきますね。
よくある文章構成「AはBである」という主張には2つの弱点があります。
2つの弱点って何なのか? というと、
この2つです。
例えば、「昨日も円高が続いていたので、来月の海外向けの製品の生産量を落とすことを提案します」という文で考えてみましょう。
AとBはそれぞれ下のようになります。
上記の図のように、「A」と「→」に対して、主張の補強をする必要があります。
これは「主張したら、必ず根拠を答える」ということを意識していれば、自然と上手くなっていきます。
ここまでをまとめると、一度書いた文章を「なぜ? なぜ?」と思いながら読んでいき、根拠や理由が弱い部分があれば補強することで、論理的な文章にグッと近づきます。
分かりやす文章のコツ5-2:読み手の視点で書く
分かりやすい文章を書くための2つ目のコツは「読み手の視点で書く」です。
読み手視点で書くことはメチャクチャ重要ですね。
よくコピーライティングでも「Youメッセージ」とも言われていますが、相手目線で書くことで、相手の頭の中に入っていきやすい文章を書くことができます。
しかし、ウェブで記事を書くときは、読み手の顔が想像しにくいので、どうしても難しくなってしまいます。
ですので、「架空の読み手(ペルソナ)(アバター)」を設定することをおすすめします。そうすることで、相手の姿や手触りをイメージしやすくなるでしょう。
また、あなたと読み手は「前提条件が違う」ということを頭に叩き込んでおきましょう。「あなたにとっての当たり前」は、「読み手にとっては当たり前」ではありません。
具体的には、この3つを意識すると良いでしょう。
このパートのまとめ
このパートでは、脳内関所の5つ目の作業「⑤情報の論理性をチェックする」を楽にするコツを2つ紹介しました。
2.読み手の視点で書く
一言でまとめると、「常に相手の立場で考えながら、文章を書きましょう」ということです。
【保存版】分かりやすい文章を書くコツのまとめ
「【保存版】分かりやすい文章を書くコツをまとめ」というテーマでこれまでお話してきましたが、いかがだったでしょうか?
かなりボリュームが多かったので、消化不良になっているかもしれません……
これまでの内容を1枚の図にまとめると、このようになります。
いきなり全てマスターするのは難しいと思うので、「書いたら基本に立ち返る」ということを繰り返し実践していきましょう。
そうすることで少しづつ「相手の頭にスーっと入るような文章」が書けるようになるでしょう。
それでは失礼します。
▼参考文献:
「分かりやすい文章」の技術
「分かりやすい説明」の技術
「分かりやすい表現」の技術