どうも草場です。
いきりなりですが、問題です!
普通の新車は200万程度で買えますが、フェラーリはなんと2000万円以上します。
では、なぜフェラーリは、普通の車の10倍以上の価格でも売れているんでしょうか?
答えをいっちゃうと、「感情的なメリットがたくさん盛り込まれているから」です。
「移動手段」という機能だけで、車を買おうとすると200万くらいで買えてしまいます。(中古であれば数十万で購入できます)
しかし、、、
「移動する」という機能だけでなく、
といった感情的なメリットも手に入れられれば、フェラーリのように高くても売れるんですね。
(僕は全く車に興味がありませんが、、、笑)
このように「情緒的価値(感情的価値)」をサービスに盛り込むことができれば、単価をUPさせることができます。
そして、そのためのヒントをこの記事では具体的に解説しているので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
機能的価値とは?情緒的価値とは?その違いを徹底解説!
「機能的価値」とは、機能面における価値・スペックのことです。(数値化できる)
「情緒的価値(感情的価値)」とは、感情に訴えかける価値のことです。(数値化できない)
図で表すと以下のようになります。
これだけでは、イメージしにくいと思うので、分かりやすい例を挙げましょう。
例えば、パソコンを選ぶときに、液晶サイズ、メモリ容量、重さなどのスペックを比較すると思います。
これが「機能的価値」です。
これらは数値化できるし、これらの機能がなければ、パソコンとして成り立たなくなってしまうので、機能的価値なんですね。
で、この「機能的価値」にプラスして、大事になってくるのが「情緒的価値(感情的価値)」です。
例えば、Appleが出しているMacには、以下のように「情緒的価値」がたくさん盛り込まれています。
このMacの例のように、数値化できないけど、感情に訴えかける価値を「情緒的価値」といいます。
ここまでをまとめると、「機能的価値」とは、機能面における価値(スペック)のことで、「情緒的価値(感情的価値)」とは、感情に訴えかける価値のことです。
「機能的価値」だけだと今後厳しい3つの理由
「機能的価値」(スペック)だけで、勝負することはオススメできません。
その理由は以下の3つです。
- 見込客の価値観が変わってきているから
- 機能的価値はマネされちゃうから
- 価格競争に巻き込まれてしまうから
それぞれ詳しく解説しましょう。
機能的価値だけだとダメな理由1.
見込客の価値観が変わってきているから
「機能的価値」だけではダメな1つ目の理由は、「見込客の価値観が変わってきているから」です。
これを理解するには、マーケティングの神様と言われている「フィリップ・コトラー」が提唱している「マーケティング3.0」という概念を知っておく必要があります。
マーケティングは、以下のように1.0→3.0というように変移してきました。
名前 | 時代 | 一言でいうと |
---|---|---|
マーケティング1.0 | 1950年〜 | 「製品」を重視 |
マーケティング2.0 | 1970年~ | 「顧客」を重視 |
マーケティング3.0 | 2010年~ | 「理念」を重視 |
詳しく説明すると、マーケティング1.0の時代は、「良いもの」さえ作ることができれば、売れる時代でした。
しかし、1970年ごろになると、石鹸、ティッシュ、トイレットペーパーなど、消費者が必要なものの多くが揃っている世の中になってきました。
そこで「製品志向」から顧客のニーズやウォンツにスポットライトを当たる「顧客志向」にシフトしていったんですね。
これこそが、マーケティング2.0です。
そして、2010年頃になると、そのサービスは「どういう理念で作られたのか?」「どう人や社会に貢献するか?」というところまで見られるようになってきました。これがマーケティング3.0の考え方ですね。
マーケティング3.0の分かりやすい例として「MotherHouse(マザーハウス)」が挙げられます。
「MotherHouse」は、革製品を販売している会社で、「途上国から世界に通用するブランドをつくる。」という理念を掲げています。
途上国でバックを作ることによって、途上国の雇用を生み出しています。
またバングラデシュでのサイクロンや大地震のときも、支援活動を積極的に行っていました。
このように「MotherHouse」は、丈夫で使いやすい革カバンという”機能的価値”だけでなく、
といった”情緒的価値”がたくさん盛り込まれています。
最近は、「機能的価値」だけでなく、「情緒的価値」も重視されてきているんですね!
機能的価値だけだとダメな理由2.
機能的価値はマネされちゃうから
「機能的価値」だけではダメな2つ目の理由は、「スペックは結局マネされちゃうから」です。
例えば、2007年にiPhoneが世に出てきました。
それ以前の携帯電話はボタンがついているのが当たり前でしたが、iphoneはそのすべてのボタンを取っ払い、巨大な画面だけにしました。
そして、指で簡単に操作できるというのは、当時、非常に画期的でした。
しかし、iphoneが生まれた翌年の2008年には、Googleが「Android」というスマホを発売。
その後も、以下のように、いろんな企業がスマホ市場に参入してきました。
などなど。
このように「機能的価値」がすごく画期的だったとしても、すぐにマネされてしまいます。
これは、コーチ、コンサル業界とかでも同じです。
現代は、インターネットの発達により、情報格差や技術格差が小さくなってきています。
なので、情報やノウハウで大きく差別化することが難しくなってきているんですね。
だからこそ、機能的価値だけでなく、情緒的価値を盛り込むことが大事になってきます。
機能的価値だけだとダメな理由3.
価格競争に巻き込まれてしまうから
「機能的価値」だけではダメな3つ目の理由は、「価格競争に巻き込まれてしまうから」です。
これは、2つ目の理由「マネされてしまうから」と繋がっています。
他のライバルが大勢、マネをしてくると、”コモディティ化”してしまいます。
ライバルと似たり寄ったりになるということ。
「機能・品質・ブランド」の差が、ライバル比べて無くなってしまい、顧客からみて、「どのサービスも似たようなもの」となってしまう状況のことを言います。
そして、コモディティ化の行き着く先は「価格競争」です。
これはテレビ市場が分かりやすいですね。
液晶テレビが開発された当時は、東芝、シャープ、SONYなどがブイブイ言わせていました。
しかし、他の企業も液晶テレビ市場に参入してきた結果、どのサービスも似たり寄ったりになってしまい、価格競争が始まりました。
(引用元:https://www.nikkei.com/)
こちらの図からも分かるように、たった3年で14万円から半分以下の6万程度まで値崩れしています。
そして、2018年には、ドンキホーテで43型の4K対応テレビがなんと3万9800円で販売されました。
このように、スペックはマネをされてしまい「コモディティ化→価格競争に巻き込まれる」という負のスパイラルに入ってしまうので、「機能的価値」だけだと良くないんですね。
情緒的価値ってどうやって盛り込むの?
ここまでで、「機能的価値」だけではダメということが分かったはずです。
なので、ここからは「どうやって情緒的価値を盛り込むか?」について解説していきます。
情緒的価値を上手く盛り込むことができれば、
こういったメリットがあります。
なので、ぜひあなたのビジネスに「情緒的価値(感情的価値)」を盛り込んでいきましょう。
- 理念を掲げる
- ストーリーを語る
- 人柄をにじみ出す
それぞれ詳しく解説していきましょう。
情緒的価値の盛り込み方1.
理念を掲げる
情緒的価値を盛り込む1つ目の方法は「理念を掲げる」ということです。
これは非常にシンプルですが強力です。
なぜなら理念に惹かれてやってきたお客さんは”仲間”になってくれやすいからです。
例えば、僕はメルマガの中で「理念」や「想い」を語っているので、基本的にクライアントになる方は、その理念に共鳴してくれた方たちになります。
なので、僕のクライアントさんたちは、「もっと成長したい!」「もっと世に価値を広げたい!」「もっと世の中に貢献したい!」という素敵な方ばかりです。
理念の作り方はいろいろありますが、以下の質問に答えることで、見えてくるはずです。
ポイントとしては、上から順番に作っていくことです。
「自分がどうなりたいか?」は最後につくります。
なぜなら、自分を先にもってきてしまうと「独りよがりなもの」になってしまうからです。
間違っても、「可愛いウチのネコとずっと過ごすこと」みたいに、ビジネスと関連がないものは書かないでくださいね。笑(←結構やっちゃっている人多いです!)
「これらの質問に答えるのは面倒くさい…」と思うかもしれませんが、考える価値は十分にあるので、ぜひ書き出してみてください。
情緒的価値の盛り込み方2.
ストーリーを語る
情緒的価値を盛り込む2つ目の方法は「ストーリーを語る」です。
なぜ、ストーリーを語ることが重要なのかというと、ストーリーは誰にもマネできないからです。
例えば、プロフィールにも書いてあるように、僕はブラック企業で3年ほど働いていました。
マーケティング会社でしたが、低単価戦略をとっていたので、僕を含め社員はみんな疲弊していました。
朝8時に出社して、深夜0時35分退社して、駅までダッシュして、0時42分の最終電車に飛び乗る。こういった毎日を過ごしていました。
また、「これを買ったお客さんは幸せになるのかな?」といったサービスの販売にも関わってきました。
こういった違和感が積み重なった結果、
こういう「三方良し」のビジネスを心の底から作りたくって独立しました。
このように、自分のストーリーを語ることで、情緒的価値を盛り込むことができます。
先程、紹介したマザーハウスも動画でストーリーを伝えています。
また、代表取締役の山口絵理子さんは、自伝本も出版しています。
実際に僕もこの本を読みましたが、山口さんのストーリー、想い、考え方にすごく共感しました。
その結果、マザーハウスのバックを買ってしまいました笑(↓実物です)
全く一緒の人生を送っている人は誰一人いません。
だから、その自分ストーリーを使わない手はありませんね^^
情緒的価値の盛り込み方3.
人柄をにじみ出す
情緒的価値を盛り込む3つ目の方法は「人柄をにじみ出す」です。
これは個人起業家だからこそ、使える戦略です。
あなたはこんな経験ありませんか?
このように、人柄によって買う、買わないのジャッジが行われるケースは意外と多いです。
とくに、高単価商品になればなるほど、この人柄を良く見られます。
(ざっくり言ってしまうと、男性は「実績」を重視して、女性は「人柄」を重視する傾向がありますね。)
例えば、
・嫌いなこと、
・辛かったこと、
・嬉しかったこと、
・最近こんなことをして、こう思った
こういったことを話すことで、人柄を伝えることができます。
特にFacebook、ブログ、メルマガなどの文章では人柄が伝わりにくいので、「人柄を伝える」ということを意識しましょう。
【まとめ】機能的価値と情緒的価値
ここまでの内容をまとめましょう。
「機能的価値」とは、機能面における価値(スペック)のことで、「情緒的価値(感情的価値)」とは、感情に訴えかける価値のことです。
そして、これからの時代は、「機能的価値」(スペック)だけで、勝負することはオススメできません。
なぜなら、以下の3つの理由があるからです。
- 見込客の価値観が変わってきているから
- 機能的価値はマネされちゃうから
- 価格競争に巻き込まれてしまうから
つまり、これからの時代は「機能的価値」だけでなく「情緒的価値(感情的価値)」も盛り込むことが重要になってきているんでしたね。
じゃあ、どうやって「情緒的価値(感情的価値)」を盛り込むかというと、以下の3つの方法があります。
- 理念を掲げる
- ストーリーを語る
- 人柄をにじみ出す
ぜひ、スペックだけで比べられてしまわないように盛り込んでみてください。
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。